福岡のちいさな哲学者たち(話し合うということは)

スポンサーリンク
14184d02fae6d78f7657261d1ff9ab7a
以前、「小さな哲学者たち」という映画を見て、私が関わっている園の子どもたちにも、
 
しっかり考えて発言するような保育の機会を作りたいなと 思っていました。
 
 
そしたら、今日おじゃました幼稚園の年長クラスで、
 
保育中に自然発生的に「小さな哲学者たち」が表れたのです!
 
 
 
私が保育するときの約束として、次の3つを常に伝えています。
 
①自分の分は、最後まで自分ですること。 
  早く出来ても、まだ頑張っているお友だちの分には触らずに、待ちます。
 
早く出来た子は、ついつい、ゆっくりしている子の分まで手を出してしまうので。
 
 
②自分でお話を聴いて、自分で考えること。間違えることは勉強です。
 もし、お友だちが間違えているのを見つけても
代わりにやってあげたりしないで、その子が出来るのを待ちます。
 
 間違えたらいけないと思っていると、固まったまま
どうにもこうにも行動しなくなる子がいるので。 
 そして、出来る子は、間違えている子を発見すると、
これまた、ついつい、その子の分までやってあげてしまうので。
 
③グループのことは、自分たちで話し合って決めます。
 
 これがなかなか難しいのですが、出来るようになるまでの過程が
就学前に最も必要な経験なので、揉めたり、時間がかかっても
あえて指示をしません。
 
 
今日のテーマは、おつかいごっこ
八百屋さんに見立てたテーブルに、
さまざまな野菜や果物のカードがたくさん並んでいます。
そこに、頼まれた品物をおつかいに行くゲームです。
何を買ってくるかは、ピーマン2つ、にんじん1本、りんご1個など
大きなカードに絵で描かれています。
何をいくつか、絵をしっかり見て覚えて いざお店へ。
どこにあるか絵カードを探す姿は、商品を選ぶ主婦のよう。
ピーマンを2個、にんじん1本、
あと・・・ぶどうだったかな、りんごだったかな、バナナもあるし・・・
と、スムーズに行けば、この様になる遊びです。
はじめに、グループから誰か1人、買い物かごを取りに来てください。
ミッション1: お約束③ グループのことは自分たちで話し合って決めましょう。
出た―、いきなりハードル高し!!
でも、ゴールデンウィーク明けから
週1回のペースでスタートして、今回4回目。
グループで誰か1人を決めることは自分たちで出来るようになりました。
いつもジャンケンで決めていたグループが、
いつも同じ子ばかりが勝つということに気づき、
 
まだ、選ばれたことがない人がしようよ。
 
なんていう発言が今回ありました。( ´艸`)クスッ。
 
 
さて、グループに1つずつ、買い物かごを配布し準備完了。
 
グループは6人ずつ4つに分かれて着席しています。
 
全員がいっぺんにおつかいに来ると、
八百屋さんはパンクしてしまうので、入場制限が必要です。
 
 
グループで順番を決めましょう。
 
おぉ、これは初のパターン!! でもミッションは同じ。
 
ミッション:お約束③ グループのことは自分たちで話し合って決めましょう。
 
 
 
4つのうち、3つのグループはジャンケンしたり、
1番がいい人?2番がいい人?と希望制で、スルっと決まっていました。
 
 
さて、残る1グループに「事件」が起きました。
 

そのグループは、6人のうち、2人が少し配慮が必要で、

人に関心がうすく、話し合いの場にいても何もしゃべらないK君

ジャンケンがよくわからないMちゃん
 
それから、双子の姉妹の片方のAちゃん
この日、Aちゃんの双子の相手Hちゃんは、お休みだったので、
Aちゃんはいつものパワーも半分。
 
グループでいちばん身体が大きくて、発言権の強いY君
 
やさしくて正義感の強いD君、周りに気を遣うF君
 
 
K君Mちゃんに配慮が必要なことは、グループの子どもたちも感じています。
 
そのグループは、ジャンケンで順番を決めることになりました。
そして、1回で決着がつきました。
 
1番に勝ったのはK君
 
 
そうすると発言権の強いY君が、
 
もう一回やり直し~!!と命じます。
 
わけがわかっていないK君、Mちゃんはもちろん、
パワーが弱っているAちゃん、気を遣うF君
 
ジャンケンポン!とやり直そうとしました。
 
 
しかし、優しくて正直者のD君
 
今、K君が勝っとったやん!
 
やり直しを命じたY君 いいやダメ
 
 
D君;正義感に火がついて、
K君が1番で、K君抜きでジャンケンせないかんやろ!
 
Y君:K君はどうせわからんっちゃけん、ダメ。
 
 
そんな揉め事を双子のAちゃんはボーっと見つめ、
 
Mちゃんはジャンケンの勝ち負けがわからないので、
ジャンケンポンという掛け声でパーを出すのが楽しくて、
まだしないの?と、ニコニコ顔で待ってます。
 
そうこうしているうちに、他のグループは順番が決まって、
お買い物ごっこが始まりました。
そのグループだけは、順番どころか1番目の子も決まらず、
お買い物ごっこが始められません。
 

正義感の強いD君は、真っ赤な顔で怒り、涙ながらに、

K君がわからないとか言ってはいけない

K君も1番になる時があってもいいやない!

と、グループに訴えているのですが、Y君が一向に認めません。

とうとう、まわりのグループの6人全員がお買い物ごっこを終え、
そのグループを待つ状態になっていました。
しかしK君・Mちゃん、Aちゃんは自分たちの揉め事も、どこ吹く風。
すると、周りに気を遣うF君、D君のようにY君に面と向かって意見する勇気がないため、大きな声でひとり言。
 
Y!!お前の心は分かっているんだ。 自分が1番になりたいんだろ。
 
だけど、お前がダメダメ言うせいで、
ぼくたちのグループだけ遅くなってるんだぞ!! クソッ!!!
 
 
お買い物ごっこが上手に出来るかどうかではなく
この局面をどう乗り切るかが大切だと思い、見守っていたので、
今回、このグループは、時間いっぱいまで揉めることになり
ついにお買い物ごっこは出来ませんでした。
 
もちろん、担任の先生もハラハラしながら見守っていました。
 
 
終わりの挨拶の時、私からクラスのみんなに問いかけました。
 
先生の時間のお約束3つ、何だった?1つ目は? 
 
自分で頑張る~!!
 
そう、じゃあ2つ目は?
 
間違えても頑張る~!! 
 
そうだね、じゃあ3つ目は?
 
話し合うこと~!!
 
 
話し合うってどういうことかな?
 
えっと、みんなが「そうだね」って思うように考えて決めること~!
 
 
話し合うって言うことは、グループのみんなが「そうだね」って思うように、
どうしたらいいか考えないといけないんだね。
 
話し合うことは、命令することと・・・?
 
違う~~!!

フランスのパリじゃない、ここは福岡。

ここにも小さな哲学者たちいるじゃないの!

 
今日は、1つのグループが話し合いがうまく行かなかったけど、
話し合うってとても大事なことです。

みんなもまだ上手に出来ない時もあると思うから
次からも話し合いがうまく行かないグループがあったら、
みんな待ってあげてね。
 
いいよ~!
 
今日、みんなを待たせちゃったグループは、
「お待たせしました、ごめんなさい」言おう。
 
おまたせしました、ごめんなさい・・・。
 
 
 
Y君、やっと気が付いたのか顔が真っ赤に。
 
D君は悔し泣きの嗚咽。
 
F君は、またもや大きな声でひとり言。
 くそー、今度はオレも戦うぞ!!
 
K君・Mちゃん・Aちゃんは、何故お買い物ごっこができなかったのか
よくわからないけど、ニコニコ。
 
 
 
終了後、ハラハラ見守っていた担任の先生も感動され
 
とてもとても貴重な経験をありがとうございます。
この後、続きを子どもたちと話し合います!
 
 
この先生とはタッグを組んで4年目。
 
だんだんと、あうんの呼吸が出来てきました。
このコラムは、未来の世界を生きる子どもたちと、
保育に携わる全ての人がハッピーになることを応援するWEBサイト
ハッピー保育ネットふくおか』のコラムです。 手遊び動画サイトも合わせてご覧ください。